18 7月 薄久保香
あの頃によろしく
作品解説
ウスクボカオルは高度な描写力をベースに、現実と非現実、可視と不可視との間に浮かび上がるイメージを立ち上がらせる画家です。現実には遭遇しえないモチーフをコラージュすることで、ものごとに新たな関係性を付与し、もうひとつの現実を生み出しているかのようです。本作では、画面がしきめんによりいくつかに分断されるほか、フォルムが繰り返され、画面の中に、複数の空間が生じています。それらが、シックなトーンにまとめられ、絵画はひとつの結晶のように輝きを得るのでしょう
薄久保香は高度な描写力をベースに、現実と非現実、可視と不可視との間に浮かび上がるイメージを立ち上がらせる画家です。現実には遭遇しえないモチーフをコラージュすることで、ものごとに新たな関係性を付与し、もうひとつの現実を生み出しているかのようです。本作では画面が色面によりいくつかに分断されるほか、フォルムが繰り返され、画面の中に複数の空間が生じています。それらがシックなトーンにまとめられ、絵画はひとつの結晶のように輝きを得るのでしょう
薄久保香
Kaoru Usukubo
栃木県生まれ、2010年東京藝術大学大学院美術研究科博士課程美術専攻修了博士号(油画)取得。現実と非現実、可視と不可視との間に浮かび上がるイメージを、具象絵画のメソッドで立ち上がらせることで知られるペインター。主な展覧会は、2011年横浜トリエンナーレ、「ミニマル/ポストミニマル1970年代以降の絵画と彫刻」(宇都宮美術館、2013)、「Kaoru Usukubo, Daisuke Ohba」( LOOCKベルリン、2020年)など。